日本学生支援機構から奨学金を借りる際、「人的保証」と「機関保証」の2通りの方法があります。
けど初めて聞くと、曖昧で良くわからないですよね。
今回は、それぞれの特徴やかかるコスト、どっちがお得かを詳しく説明します。
1.人的保証
人的保証とは、その名の通り、自分の身近な人に奨学金の保証をしてもらう制度です。
仮に将来自分が奨学金が返済できなくなった際、保証してくれた人に全ての負債がかかります。そういった意味で、若干重たい制度です。
もう少し具体的な用語を使うと「連帯保証人」と「保証人」というものになります。
保証人や連帯保証人は誰でもいいわけではなく条件があります。
- 連帯保証人…自分の父母もしくはそれに代わる人
- 保証人…連帯保証人と別生計かつ4親等以内の親族
頼む場合、しっかり頭を下げて頼みましょう!! 必ず最後まで返済して下さいね!!
人的保証にかかるコスト
人的保証で申し込む際、以下の三点が必ず必要になります。
- 連帯保証人の印鑑証明書
- 保証人の印鑑証明書
- 本人の住民票
これらを発行するコストがかかります。それぞれの証明書の値段は住んでいる自治体によって違います。
僕の住んでいる川口市では各200円で、合計600円でした。逆に言えばこれ以外にかかるコストはありません!
人的保証にかかるコスト→600円前後+親族に頼むならその交通費
2.機関保証
機関保証は、一定の保証料を保証機関に支払って奨学金を借りる制度です。
公的機関が連帯保証人と保証人の代わりに保証してくれます!!
ただ奨学金の返済義務があることには変わりありません。当然ながら奨学金の踏み倒しもできません。保証機関が奨学金の返済を全額保証してくれるわけではありません。
「機関保証」は誰も頼る人がいない場合の救済処置と考えておいたほうがいいと思います。
機関保証にかかるコスト
人的保証のように申し込み時に印鑑証明書はいりません。本人の住民票のみとなります。
その代わり毎月一定の保証料を支払う必要があります。保証料は奨学金から天引きされます。支払う保証料は申し込み年度や奨学金の種類によって違います。
例)平成27年度の場合
月額貸与金額 | 貸与月数 | 保証料月額 | |
大学(国公立・第一種) | 51,000円 | 48ヶ月 | 2,143円 |
大学(私立・第一種) | 64,000円 | 48ヶ月 | 3,137円 |
大学(第二種) | 50,000円 | 48ヶ月 | 2,132円 |
大学(第二種) | 100,000円 | 48ヶ月 | 5,448円 |
詳しくはこちらを参考にしてください。
日本学生支援機構は「機関保証」を進めていますが、頼る相手がいるなら、人的保証を選びましょう。人的保証でも、自分の意思と責任で返済する意思があれば、機関保証と結局同じだと思います。
まとめ
「人的保証」と「機関保証」は圧倒的に「人的保証」がお得です。「機関保証」は誰も頼る人がいない場合の救済処置と考えておいたほうがいいと思います。
まあ私は、そういう人こそ月々の手数料を免除するとか、全額返したらキャッシュバックするとかの処置が必要だと思いますけどね。
奨学金を借りている立場からすると、返済不要の奨学金を作るより、既存の奨学金の問題点や不平等性などをきちんと解消して欲しいと思います。(まあ政治家なんて、実態を知らないから正直わからないでしょうが、、笑)
結局貧乏人から金を取るという仕組みは変わりません。しっかりと仕組みを知り、余分なコストを払わないことが大切だと思います。