20歳を過ぎたり、大学院に入学したりてこんなもの来ませんでしたか?
「年金まだ払いたくない!!」なら国民年金の学生特例申請を出しておきましょう。申請を出すメリットや申請方法をまとめました。
ちなみに大学時代利用していても、大学院に進学した場合、再度手続きをする必要があります。
目次
国民年金の学生納付特例制度
前提知識として
- 国民年金は20歳以上から払う必要があります。
- 年金は大きく分けて「障害基礎年金」「遺族基礎年金」「老齢基礎年金」の3種類あります。
年金というと老齢基礎年金をイメージしますが、「障害基礎年金」「遺族基礎年金」もあります。特に「障害基礎年金」は障害者になった場合、年齢に関係なく受け取ることができます。
学生納付特例制度とは?
収入の少ない学生に対し、将来年金を受け取ることができなくなることや、不慮の事故・病気により障害な残ってしまった場合、障害基礎年金を受け取ることができなくなることを防ぐために保険料の納付が猶予される制度です。
平たく言うと、20歳を超えているけど収入が少ない学生に年金を払わせるのは酷だから、本来払うべき年金を後払いしてもいいし、もしくは払わなくても最低限の保証だけは受けれるようにしてあげようという制度です。
学生納付特例を受けられる条件
- 学生であること
- 所得が118万円以下の人(大雑把に言えば年間で221万以上稼いでいない人)
学生納付特例のメリット
- 申請した年度は年金を払う必要がなくなります。
- 年金の受給資格期間に反映されます。
- 障害者になった場合、障害基礎年金がもらえます。
更に学生特例の申請は完全無料でできます!!
しないとどうなるの?
年金を払う義務が生じます。払う場合は大体年間で約19万円の負担です。
払わないと未納扱いになります→こればっかりは全くメリットがありません。
万が一の保険となる遺族年金や障害年金が受け取れなくなります。
いつまでにすればいい?
なるべく4月中にする必要があります。申請が遅れると申請日前に起きた不慮の事故や病気等による障害年金を受け取れなくなる可能性があります。なので早めにやっておいたほうがいいです。
どんなに遅くても、申請したい年度末の3月31日までにはしてくださいね。
※例えば2016年の4月1日に大学院に入学したなら2016年の4月中にすませるのが理想、最悪でも2017年の3月31日までに申請する必要があります。
ここまでのまとめ
20歳を超えた学生の方は、年金の納付について以下の3パターンのどれかを選ぶ必要があります。
- 年金を自分で納付する(年間で約19万円)
- 学生納付特例を利用する
- 何もしない
1を選ぶと年金を納付する必要がありますが、将来年金をもらえる額が若干だけ多くなります。遺族年金や障害年金も問題なくもらえます。
2を選ぶと年金を払う必要が1年間なくなります。将来もらえる年金額は若干だけ少なくなります。遺族年金や障害年金は問題なくもらえます。
3を選ぶと未納扱いとなり、なんのメリットもありません。
納付 | 学生納付特例 | 未納 | |
障害基礎年金 遺族基礎年金 (受給資格期間) |
◯ | ◯ |
× |
老齢基礎年金 (受給資格期間) |
◯ | ◯ | × |
老齢基礎年金 (年金額に計算) |
◯ | × | × |
将来のことを心配するのはいいのですが、学生時代に19万円の出費は大きいです。学生時代にしかできないことにそのお金を使った方が、より有効なように感じます。
かっこよく言えば自己投資というヤツです。(留学、車の免許とか、後々リターンとして何かが返ってくると思います。)
そういうわけで私は学生納付特例を利用するのが一番お得だと思います。
保険料の追納も可能
どうしても将来が不安で年金受給額を増やしたい方は、10年以内であれば学生納付特例が承認された保険料を遡って払うことができます。
ただし3年度目以降に保険料を追納する場合は承認を受けた当時の保険料額より高くなる場合があります。
いずれにせよ追納したい場合、年金事務所に相談してみてください。
実際の手続きの仕方
絶対に必要なもの
- 年金手帳(年金番号がわかればなくてもOK)
- 学生証
私の場合、印鑑・住所が記載された身分証明書はなくても手続きできましたが、あったほうが無難です。
1.市役所の年金課 or 行政センターへ行く
まず近くの役所またはそれに準じる施設に行きましょう。どの窓口に行っていいか分からない場合、受付の人に「国民年金の学生特例を申請したいです。」というと丁寧に教えてくれると思います。
2.書類に必要事項を書き込む
役所の職員から紙を渡されると思うので、それに書き込みます。このとき学生証と年金番号が必要です。全部いて提出すれば、手続きは完了です。私の場合、待ち時間を含めても10分くらいで終わりました。
3.申請受理のハガキが来る
年金事務所等が申請を受理したというハガキが大体2の手続きの2か月後くらいに届きます。この申請受理のハガキが到着した時点ですべての手続きが完了したことになります。
※4月に申請をしたら大体ハガキが到着するのは6月くらいです。私の場合は7月8日に届きました。
もしハガキが申請して半年以上届かない場合は年金事務所に連絡して確認しましょう。
申請2年目以降はどうなる?
申請を出した2年目以降(要するに大学4年生と大学院2年生)は学生納付特例申請の郵便が送られてきます。この場合は、指示に従い郵便で返送するだけで申請が完了します。
大体4月の上旬に送られてきます。私の場合は4月3日に送られてきました。
必要事項を記入してハガキ一枚を送り、それで完了です。