五反田から船橋まで切符を買うと570円(Suica561円)。
しかし五反田から両国までの切符と両国から船橋までの切符の値段を合わせると530円。
なんかおかしいと思いませんか??
一般的には、切符を何枚も分けてしまったら高くつきそうですが、逆に安くなる場合があるのです。
やや上級者向けですが、切符を分割するとJRである程度の距離を乗るとき、運賃の節約ができます。
今回は切符を分割して節約する方法をシェアしたいと思います。
目次
JRの運賃は切符を分割すると安くなる!
JR五反田〜JR船橋まで普通に切符を買うと570円ですが、「五反田〜両国」、「両国〜船橋」と分けて買うと、実際支払うのは310円+220円=530円です。
実際の運賃はこちらで確認できます
Link
ただやみくもに分けるだけでは、安くならないのですが、このようにうまく分けてあげると通常の運賃より安くなります。
この節約方法は隣の駅に乗るだけのような短距離移動には使えませんが、大体20km位の距離を移動する際には有効な方法です。
切符が安くなる仕組み
以下はJR東日本の幹線の運賃です。
距離 | 切符運賃 | IC運賃 |
1~3km | 150円 | 147円 |
4~6km | 190円 | 189円 |
7~10km | 200円 | 199円 |
11~15km | 240円 | 242円 |
16~20km | 330円 | 330円 |
21~25km | 420円 | 418円 |
26~30km | 510円 | 506円 |
31~35km | 590円 | 594円 |
(参考URL JR東日本 幹線運賃)
特に注目して欲しいのは11~15kmの運賃と26~30kmの運賃です。
仮に27kmの区間を利用した場合、分割しないと510円、11~15kmの2つの区間に分割すると240+240=480円となります。運賃は距離に完全に比例せず、一定の区間まで一律となるため、このような現象が起きます。
実際には、電車特定区間などがあるため、もう少し複雑になります。
例えば大宮~栗橋(距離 : 約27km)をJRで移動する場合
- 1枚の切符を買った場合510円
- SuicaなどICカードを使えば506円
ところが大宮から約13km離れた白岡駅で切符を分割すると、各区間の運賃は以下のようになります。
区間 | 距離 | 運賃 |
大宮~白岡 | 約13km | 240円 |
白岡~栗橋 | 約14km | 240円 |
合計すると480円になります。30円も安くなりました。
分割切符の作り方
分割する駅の見つけ方
まず分割する駅を見つけなければならないですが、各駅間の距離を知っているよほどの鉄道オタクでないと難しいでしょう。
そのため簡単に分割する駅を見つけるためサイトを使います。
Link
使い方は別ページでまとめたのでこちらを参考にしてみて下さい。
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分割した場合、分割した駅で降りる必要はある?
切符を分割した場合、分割した駅で降りる必要があるか気になりますよね。
乗換駅であれば一旦降りても特に問題ないですが、そうでない場合、一旦降りてまた乗るのは面倒ですし、時間の無駄になってしまいます。
分割切符さえ作ってしまえば、途中の駅で降りる必要はありません。最終的に降りる駅の有人改札で駅員さんに切符を見せればOKです。
分割切符を作る方法
途中の駅で降りなくていいことはわかりましたが、仮に出発を五反田駅とした場合、五反田駅で両国〜船橋の切符をどうやって買えばいいんだ! という疑問が出てきますよね。
そんな時に活躍するのが指定席券売機(新幹線の切符を買う時に使うやつ)です。これを使って分割切符を作ります。
下の写真のようなやつですね ↓↓
通常切符を買う機械とは異なりますよ!!
この指定席券売機を使うと五反田駅にいても「五反田~両国」・「両国~船橋」の切符を2枚買うことができます。指定席券売機の詳しい使い方は、こちらのページで紹介しています。
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大体切符を1枚発行するのに1分はかかります。基本分割は2枚以上なので、2,3分かかると思っていてください。
支払いは現金はもちろん可能ですが、クレジットカードも使うことができます。クレジットカードの方がポイントが貯まり若干お得です!!
分割切符の注意点やデメリット
めんどくさい
デメリットは、まず面倒くさいことですね。とっても気持ちわかります。
でもそういう風に思う人に限って、Suicaのチャージとか券売機でしていませんか??
僕はViewカードのオートチャージ機能を使っているので、わざわざ券売機でSuicaにチャージすることなく時間を常に節約しています。
スイカをチャージする面倒なことをしているなら、分割の切符を買うことはそこまで面倒なことをしているとは言えないのではないかと思います。
時間が多少かかる
分割切符を作る際、多少時間がかかってしまうのがデメリットです。慣れている僕でさえ、2分くらいはかかります。
なので僕は急いでいるとき or 遅刻しそうなときは分割切符にせず普通にSuicaで乗ります。
ただ次の電車を駅で10分くらい待つ時間があるときは、時間のムダにはならないので、やる価値があります。
特に初めてやる場合、時間に余裕がある時がいいと思います。
またそれ以外にも降車の際有人改札を通るため待たされるリスクもあります!!
きっぷの有効区間の問題
例えば五反田から船橋まで移動するとします。不運にも台風の影響で途中駅の錦糸町駅で電車が止まり、終日動かなくなってしまったとします。
この際、五反田から船橋までの(分割でない)切符を買った場合、目的地の船橋まで行けなかったため、五反田駅に持っている切符で、引き返すことができます。
しかし両国駅で分割してしまった場合、五反田から両国までは、すでに乗車した区間になってしまうため、五反田に引き返すことができません。(つまり出発地に戻ることができなくなります。)
もちろん両国から船橋間の切符は払い戻しできますが、五反田から両国間の切符は払い戻してくれません。
切符をなくすリスクがある
僕は切符で電車に乗ることが多いので、なくした経験はないですが、
普段SuicaやPASMOしか使っていない方は、切符をなくす危険性があります。
切符に慣れていない方は注意して下さいね!
この技を使えるのはほぼJRのみ
切符の分割という技を使えるのは、ほぼJRのみです。ほとんどの私鉄では切符を分割すると運賃が高くなります。
新幹線の特急券も同様に安くなるケースがありますよ!!
僕が知っている例外は、青い森鉄道等の元JR路線(第3セクター)や京浜急行の羽田空港〜品川(天空橋分割)くらいです。
まとめ・補足
- 目安として20km以上乗る(12・13駅くらい??)場合、きっぷを分割したほうが安くなる場合があります。
- 回数券を使う場合もこの技を応用することができます。
- 場所によっては分割する切符が2枚ではなく3枚以上になる場合もあります。
面倒だなあと思う方は、Suicaを普通に使ってください!! オートチャージができるJREカードを使うともっと楽ですよ!!
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